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リーナ自身、御所はここ、研究室とミヤの仕事部屋である後涼殿くらいしか行くことがなく、時間が限られているので、他の官吏と話をする機会はないのだけど、班長たちは、他部署に知り合いも多く、情報交換もしている。
リーナから引き出した情報も他部署に流れているだろう。
「やっぱね、姫の話が消えないって」
ミヤギが話題に出す。
「長老たちがしつっこいらしい」
「みんなさ、そっと見守ろうよって思うけど」
「後宮が空っぽていうのが、問題らしーわ」
ヨコシマが、
「やっぱり、その手のイベントくるよね、きっと」
確信を持って言う。
キイズの姫が宮家からその手のイベント関係でこっちの仕事ができなくなるってことありえますよね?
あれは確信だったんだろう。
みんな、わかってたんだ。
「とりあえず、何が起こるの?」
思いきって聞いてみる。
先生は黙って見ている。
「最初は、"候補"だろうな。」
慎重にヨコシマがいう。
「くるね」
ミヤギははっきりと言う。
「準備してたと思うな」
ツガモまで。
「そもそも、宮様とキイズの姫の話て、開廟前から有名だったんでしょ?」
え。
「絶対知ってたと思う」
「どっちかっていうと、主上のつがいの話の方が扱いが小さいよね」
「あれは、夫婦だってわかってたからだろうなー。」
話が見えない。
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