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終業の鐘がなっても、ミヤが来ない。
これはいよいよ。
「ヤバイかも」
ヨコシマが宣告する。
うぇぇぇん。
ミヤの側近が来て、先にお帰り下さいと伝える。
「大丈夫よ、何があっても、あたしは姫の味方だから」
ミヤギからエールをもらう。
「オレも」
ツガモが便乗。
「今、姫ができることは夕飯をおいしく食べるくらいです」
ヨコシマはいつも冷静。
帰り道。
「先生は、あたしにこうなってほしい、とかありますか?」
て聞いてみる。
さっきの寂しそうな目が忘れられない。
「前に話しましたが、」
「ほんとは」
「宮様に弄ばれて子連れで泣いて帰って来たらいいなあ、と考える時があります」
3歳からずっと近くで英才教育という名のもと、大事に育ててきた娘が、手の届かない遠くへ行ってしまうより。
「あの話、ママウケが一番よかったわ。」
そーしなさいよ。で、今度は10歳年下と付き合えばいーんだし。て、ミヤの前で言ってた。
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