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あとがき
ハイ、というわけで参加させて頂きました。
イベントのために作品を書くというのは、このプチプチ、初めてだったりします。
題材はロボットや人形が登場するお話、
ということで。
色々悩んだ結果、こういう形になりました。
なんというか、すごくスタンダード…というかありきたりな内容で、救いようがない感じになってしまいましたが(汗)
本作は、テクノロジーの発展の末に、
人間達が所謂『不気味の谷』をとっくの昔に乗り越えていて、「ロボットと人間が共存出来ていて当たり前の世界」、を舞台にしています。
殆どのロボットが、人間に合わせる事を当たり前に考えていて、それで成り立つ社会。
区別と差別の区別がしっかりついている社会ですかね。
ただ、それ故に人間とロボットが同化していく過程に起きた様々な問題を忘れてしまった。
ロボットが我慢を受け入れる事で解決したはずの問題を、その我慢を強いたのが平等ではない、と騒ぎ立ててしまった結果、
むしろ問題提起以前の不平等な形に逆戻りしてしてしまった。
余談ですが、自分で描いてて、
「昔のロボットが、自分では確認出来ない顔や胸にメーターを付けている」
のは
「ロボットが自覚出来ない所で弱みをオープンにさせておく事で、人間がロボットを管理するのに丁度良い設計にしてある」
のが理由のひとつではないか、と思いました。
昨今、世の中では『差別問題』というのがよく取り上げられておりますが、
ああいうのを見ていると、差別だ差別だ、と問題提起する側の人間の方が、むしろ差別的であるように見えてしまいます。
差別している側の人間が悪いのは勿論だとも思いますが、
差別されている側の人間が何故差別されている、マイナス側にいるのかをよく考えないまま、
マイナスをゼロに、もっと言えばプラスにしろ!!
と言うのでは、結局ベクトルが真逆なだけで、それもまた差別であるようにしか思えないんですよね。
差別している側の人間全てがプラスな訳ではないし、
そうした差し引きをしてしまうことで、新たにマイナスに引き込まれる人間もいる。
自分が「ウチ」の立場だったら、と思うと、正直どうしたらいいか分かりませんね…
「ウチ」が人間達との当たり前の生活を守るには、ロボット保護法の元に、ロボット達はどうするのが正解であったか、
皆さんも考えていただけると幸いです。
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