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はぁ……、あむぅ……。
自然と零れ出た私の吐息を絡め取るように、肉厚の舌が私の舌に
ねっとりと絡みつく。
迸るように情熱的なわけではなく、感情的な激しさがあるわけでもない。
ただ、様々な現実が一瞬にして霧散するほど濃厚で、蕩ける口付け。
それが私の中に、小さな火を点ける。
そして、あっという間に私は快楽の入り口に誘われていた。
モヘアのセーターが音もなく床に落ちると同時に
片方の腕を私の腰に絡ませたまま、
彼の大きな手が下着の上から味わうように私の胸を愛撫し始める。
そして、ゆっくりと唇を離した彼が耳元で小さく囁いた。
「美沙ちゃん、好きだ」
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