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「女神なんて、見たことないくせに」
「そりゃ、そうさ。
いくら俺でも、本当の女神を抱くなんて罪深いことはできません。
でも美沙ちゃんは、俺にとっては、ずっと女神なんだよ?
しかも、こんなに柔らかくてスベスベしてて、何もかもが熱くて
素敵なんだから堪らない」
指先で私の背中をゆっくりと撫でながら嬉しそうに言い、
彼は私の髪に唇を寄せる。
「俺はさ、今、心の底から最高に幸せなんだ」
ふっと彼の声が遠くに投げかけられたように思え、
私は、彼の胸に寄り添ったままで彼を見上げた。
「初めて美沙ちゃんと出会ったあの頃から、こんな日がくるのは、
俺にとっては、遠い遠い、すごく先にある夢だった。
でも俺、正直言って、あの頃に、この夢が叶わなくて良かったと思うよ」
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