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ショッピングモールではお父さんとは別行動でわたしの買い物が終わる時間にお父さんにモールまで迎えに来てもらう事にした。
わたしも一人の方が買い物がしやすいし、お父さんもわたしと2人で買い物なんて、どう接したらいいか分からないだろう。
雑貨屋さんで可愛い写真立てがないか探していると、横にいた女の子2人組に声をかけられた。
「あれ?
もしかして、ナナ?」
驚いて横を向くと、小学生6年生の頃同じクラスで仲良くしていた2人だった。
「あれっ!?
もしかして、莉乃ちゃと真希ちゃん?」
「そうだよー!
ナナ!久しぶり!
ナナがこっちに戻ってきたってナナの近くに住んでる人が言ってるって聞いたけど本当だったんだね!」
わたしも莉乃ちゃんも真希ちゃんも、おとなしめな子のグループに属していたが、2人とも派手ではないがすっかりお洒落な女子高生らしくなっていた。
「うん、10日くらい前に戻ってきたんだー。
小学生の頃って、今と違ってスマホの連絡先とか交換できなかったから、みんなとも年賀状以外で音信不通になっちゃって…」
「そうなんだよねー!さっき雑貨屋に入るナナ見かけて、わたしも莉乃もすぐにナナってわかったよ!でも、昔と違って活発な雰囲気になったよね!」
真希ちゃんが、ブンブンと握手しながら話す。
莉乃ちゃんが真希ちゃんのはしゃぎっぷりに呆れたような顔をしながら、
「真希、はしゃぎすぎ!
ナナだけじゃなくて、真希もわたしも他の同級生だってみんな少なからず変わってると思うよ!
近くにいると分からないだけでさ。
それより、ナナは高校は遠いけど今までの高校通うの?
こっち戻ってくるのって夏休みの間だけ?」
「ううん。
完全にこっちに引っ越してきたから。
さすがにここから今までの高校に通うのは無理だから、花岡高校に編入する事にしたんだー」
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