エピローグ

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子どもの頃、人魚姫の気持ちには寄り添えなかった。 どうして?どうしてなの? 私には疑問符しか浮かばなかった。 そして、私ならば王子を刺すのに、そう思っていた。 実際にそうなってみればそう、後悔しか残らないものなのね。 人魚姫の選択は正しかったのね。 王子に幸せになってほしかったのね、きっと。 王子に生きていてほしかったのね、きっと。 私にはどちらも選べなくなってしまったのね、もう。 ごめんなさい、王子様。 あなたは私との未来を最期まであきらめなかったのに。 だけど、私はあなたさえいれば地獄だって天国だと思ってるの。 それだけは今も変わらないわ。 ねぇ、王子様。 私と天国で幸せになりましょう。 天国で結ばれましょう。 ねぇ、私の王子様。
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