果てない

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目を開けると、そこには母がいる。 病院だ。 私を出産したばかりの母は、病室のベッドで泣いている。 悲しそうに泣いている。 私は、40歳になった。 私はずっと、私がいないといけない場所を探して、探して、探して、探して、はやく力尽くように、願って。 この世に、私がいないといけない場所はどこ。まだみえない。 ねえ何がみたい。連れていくから。私を連れていくから。 無数の星になったときに私はきっと到着する。 私のみるべき場所。たぶんそれは、きえない場所。
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