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結界を張って守っているつもりの、
この都市は。
実は出口の無い袋小路だ。
流れ込んでくる様々な『力』……憎しみや悲しみや、
恨みにつらみ。
そういった負の感情が澱のように淀んで発酵して??鬼や怨霊となって顕れる。
整然と作られた数多くの辻は、
それらをいっそう増幅する。
今こうしていても、
屋敷の結界の外から覗き込んで行く多くの妖しがいる。
隙間があれば入ろうと、
爪を立てるモノがいる。
「霊的な力を取り込む事は出来ないのか?」
あいつらのような、
と晴明が外に向けて顎をしゃくる。
紗羽は首を横に振った。
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