第3章

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「ぼくとは違いすぎる」 この都市に渦巻く精神エネルギーは、 余りにも自分とは異質だ。 以前の自分なら力ずくで取り込み同化することも出来ただろうが、 今は触れる事すら敵わない。 反対に呑みこまれてしまうだろう。 ここには補給できる『力』が無い。 じわじわと弱っていくだけだ。 ……せめて月が出れば。 「……本当は、 もうどうでもいいんだ」 呟いた紗羽が瞼を伏せる。 記憶も定かではないほど長い長い戦い……何のために闘っていたのかも忘れてしまった。 戦いのための戦い。 憎しみだけが糧だった。 もう疲れてしまった。 このまま消滅しても構わないと思う。
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