iNG.5

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「叶内さん、休憩中に何か意見は浮かびましたか?」 私はこの中でも一番面識のある叶内さんに助け舟を送る。 「特に何も思い浮かびません」 が、即、沈没。 少しは考えてくれません? 即答って……。 とゆうか、このチームの人達は何しに仕事に来てるんだろう。 河合さんは私の話すら聞く気も無さそうだし、誰も喋ってくれないし……。 「明日までには皆さん何か良い案を考えてきて下さいね。お疲れ様でした」 明日までに何か考えてきてくれるのだろうか。 終業のチャイムを確認した私が解散の声を掛けると、やっぱり速攻帰ってくし。 「鈴宮さん」 呆然としているところに同じチームの男子が話し掛けてきた。 もしかして今度こそ仕事の質問? 「どうしました?牧野さん」 私は期待から笑顔で返す。 「君は地方から引き抜かれて来たんだよな?」 「そうですけど、それがどうかしました?」 「だからかぁ」 そう言うと彼は呆れたような表情を浮かべる。 え?どうしたの?
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