2042人が本棚に入れています
本棚に追加
/884ページ
あ。
あと訊かないといけないな。
「御実家は何人暮らしなんですか?」
一応知っておかないといけないな。
偽物の彼女でも。
「祖父と両親の三人暮らしだよ」
「明日、御両親もいらっしゃるんですか?」
「居ないって。祖父さんだけだから」
手土産は御両親が不在でも全員分買っていかないと失礼だな。
ふー、でも会長だけで助かった。
社長と社長夫人も居たら、私緊張しまくってまともに歩くことすら出来なさそうだもん……。
「話戻すけど、明日迎えに行くからな」
「……わかりました」
私は渋々頷いた。
「でもアパートまで迎えに来て頂けるのは有り難いですが、待ち合わせはアパートの近くのコンビニにしましょう」
「何で?」
私の提案に不思議そうな表情の神島仁。
「アパートの住人に見られたくありません」
「良いじゃん、見られた方が。むしろ知らせていかないとダメだろ。麻耶が部長に話したのだって俺達の関係を怪しんでるのかもしれないぞ?だから麻耶にコンビニで待ち合わせしてるところを見られたら、変に勘ぐられてまた面倒になるかもしれないぞ?」
確かに……。
「わかりましたよ……。明日、宜しくお願いいたします」
私が渋々頷くと神島仁は満足したように微笑んだ。
最初のコメントを投稿しよう!