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「あと今日の接待もついてきて。莉緒しか適任いないから」
人から頼られるのは悪い気はしない。
「わかりました。何時からですか?少し買い物がしたいので、出来るなら買い物してから向かいたいので」
「わかった。時間は八時からだから。後で店の場所、メールする」
「お願いします」
そして休憩明け。
「皆さん、一人ずつどんな層をターゲットに狙っていくのが良いか発表していきましょう」
私はメンバーの顔を見ながら問い掛ける。
が、
「考えたけど、思い浮かばない」
……は?
堂々と言ってのけた河合さんに、私は唖然としそうになるのをグッと堪えた。
「……叶内さんは?」
「私も全然思い浮かばなくて……」
申し訳なさそうに上目遣いで私を見る。
……私に女の武器を使うのは、如何なものだろうか。
あぁ……Aチームが酷かった理由がわかった気がした。
「あ。俺、芸能人使うのが良いと思う!」
ずっと静かだったのに、いきなり笑顔で提案しだしたのは男性社員の時任さん。
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