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目を向けると長身で細身の威圧的で品格漂うご老人。
その斜め後ろにはスーツをピシッと着た執事のような男性。
もしかして、この人……
「御祖父様、そう思ってるならわざわざ呼び出さなくても良かったじゃないですか」
御祖父様!?
やっぱり会長!!
会長というだけあって、物凄く威厳があって圧倒される雰囲気を纏っている。
「は、初めまして!私、仁さんとお付き合いさせて頂いている鈴宮莉緒と申します!本日はお招き頂きありがとうございます!」
昨日マナー講座の本を読破した私は本の通りに挨拶をする。
「では、中に入ろう」
が、会長は私を無表情で一瞥すると、踵を返してスタスタと大きな玄関へと歩いていって。
……ん?今、会長に私の挨拶、スルーされた……?
「行こうか」
固まる私に神島仁が言った。
「……はい」
気のせい、だろうか。
私は神島仁に連れられ、緊張しながら玄関へ。
「あのう…靴はどこで脱げば……」
「靴のままで良いから」
は!?
家の中なのに土足!?
神島仁の言葉に私は再び目と口が開きっぱなしに。
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