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どこの学校にも一人や二人いるだろう。
容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能、その全てを兼ね備えたヤツが。
ウチの学校も例に漏れず、そういうヤツが存在する。
当然女の子達からは絶大な人気を誇り、その上男子にも一目置かれていたりする。
そいつの名は、もう4年以上の付き合いになる俺の親友、黒田翔だ。
中学の頃から、彼女が途切れたことのない翔。
これまでアイツが付き合った女の子の人数は、もう本人すらその数を思い出せないほどだ。
そんな飽きっぽいアイツが今、ある一人の存在に心を完全に奪われている。
溺愛、メロメロ、デレデレ……。
何と表現したらいいかわからないが、とにかく今の翔にはその相手しか見えていない。
まぁ、それは喜ばしいことだ。
恋人を次々に替えるようなことはなくなったのだから。
だけど、この恋には大きな問題があった。
そう。
それは……、
恋の相手が男だったから……。
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