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「美智子、聡子と見に行ったら? その後、3人で食事でもする?」
佐藤が提案すると、今度は美智子がほっぺたを膨らました。
「のりさんとデートしたかったのにィ」
すねた顔が親子そっくりで、佐藤は微笑んだ。
妻も娘も可愛らしくて愛らしい。自分は幸運な男だと佐藤は思う。
「でも翔太を見るんだったら、オレより聡子の方がいいだろう?」
妻を説得する佐藤の隣りで、聡子も首を縦に振ってうんうんと頷いている。
「パパも映画の後出て来るんでしょう? だったら、三人で一緒に食事をすればいいじゃない、ね、ママ?」
たたみかけるように話しながら喜ぶ娘を見て、美智子も仕方ないわね、という顔をした。
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