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そんな風に言われて、優香は何だか釈然としない。
「それどういう意味?」
「ほら、優香さんは、あんまり他の人の思惑とか気にしないからさ」
「ああ、空気が読めないってことね?」
「違うよ、媚びないってことだよ」
「つまり生意気で可愛げがないってことね」
ぶすっとしてみせると、圭太は優香の肩を抱き寄せて言った。
「そんなことないでしょ。優香さん可愛いよ。オレ、ちょっとすねる優香さんには結構萌えるよ?」
「また、私のこと馬鹿にしてるでしょ?」
ぷいと口を尖らせてそっぽを向く優香に圭太は軽く笑いながら追い討ちをかける。
「なんか中学生みたいだね、そのすね方。30過ぎてる人とは思えない」
「もう。いい加減に…」
言いかけた優香の口を、圭太は唇でふさいだ。
なめらかに舌を滑り込ませる。舌を絡めるように優香の口の中をなめ回す。
圭太はキスが上手だ。
顔を離すと圭太は優香の耳元にそっと息を吹きかける。
電流が走った。なおも首筋に軽くキスをしながら圭太はささやく。
「優香さん、映画やめて優香さんのうちに行こう」
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