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月曜日、優香はいつもより少しだけ楽しい気分で朝を迎えることができた。 認めたくはないが、多分、圭太のおかげである。あの調子の良さはやっぱり信用ならないような気はするのだが、でも、女を弄ぶ遊び人、という感じでもなさそうだった。あれで案外いいヤツなのかもしれないと、ちょっとだけ認識をかえつつある優香だ。 とにかく、圭太のおかげで、気が紛れたことは確かだった。 会社に向かう途中、いつもの習慣で、優香は無意識のうちにコーヒーショップに入った。 いつもの習慣で何気なくコーヒーショップに入ると、そこでバッタリ佐藤に会った。 会いたいと思ってた時にはすれ違ってばかりいたのに、意識しない時にはひょいと会うのが不思議である。気分の良かった優香は、するっと挨拶が口から出てきた。 「佐藤さん、おはようございます。今日はとってもいい天気ですね」 きびきびとした張りのある声だ。 佐藤は、エネルギーがはち切れんばかりの優香を眩しそうに見つめた。 「おはよう、小泉さん。今日も元気ですね」 「月曜日の朝から佐藤さんに会えたからですよ!いい一週間になりそう。お時間ありましたら、コーヒー一緒に飲んで行きませんか?」 自分でも驚くほど、気負うことなく佐藤を誘うことができた。 優香はドキドキしながら、佐藤の返事を待ったが、何だか今日は少しだけ落ち着いて対応出来ている気がする。 「そうですね。じゃ、ちょっとだけご一緒させて下さい」 「それは嬉しいです!」 返事をするころには、圭太の事はきれいさっぱり頭の外に出て行ってしまっていた。
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