第2章~何が起きたのだろう・拓哉の章~

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「…うーん」 「…?」 (何処だ…?) 目を覚ました俺の目に飛び込んで来た景色は、まるで見覚えのない場所で、俺は立ち上がり、頭を掻きながら辺りを見渡した。 辺りを見渡す俺の目に入ってくる物は、舗装されていないデコボコとした道、田畑が広がる田園風景、古びた掘っ立て小屋かと思われる建物が田畑の向こうに見え、山々もよく見え、空気が澄みきって感じられ、何よりも人の姿が見えず、喧騒に満ちた都内とは違って、静かで落ち着く風景が俺の目の前に広がっていた。 目の前に広がる田畑で農作業をする人たちの服装や格好が、どうみても自分が見覚えがあるものとは違って見え、まるで目の前で時代劇の撮影でもしているのかと思ったが、回りに撮影のスタッフの姿が見えない。 (何処だここは…?) (まるで…時代が違う…?) そう直感的に感じた俺は更に辺りを見渡し、そして俺は気を失う前の事を思い出す。 (確か俺は由佳莉からの電話で、由佳莉が仕事が残業になってしまったため、待ち合わせに遅れて来る事を聞き、俺は来るまで何処かで暖を取りながら由佳莉を待とうと、歩きだした時、目の前にあの眩い光が現れ、その光に俺は包まれると同時に意識を失った…そうだスマホ!) そう俺は意識を失う前の事を思い出し、そしてスマホを見れば、ここが現代なのかがわかると思った俺は、ポケットからスマホを取り出して、スマホの画面を見た俺は愕然とする。 スマホの画面には電波が届かない圏外を示していたのである。 それでも諦めきれない俺は電話をかけるが、無音のまま繋がらい、インターネットに接続しようとしても繋がらない、スマホのアプリを立ち上げるが、繋がる事はなく俺は愕然して、その場にヘタリこんでいた。 (冷静になれ…考えろ…ここが何処か何か手掛かりを見つけろ) そう俺は自分に言い聞かせる。 そして俺はヘタリ込みながらも、自分を奮い起たせ、立ち上がり、ここが何処なのかわからないか、辺りを見渡して手掛かりを探すため、その場から歩き出した。
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