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天祥の紹介で、この寺に務める坊主たち、4人を紹介された。
1人目は天仁といいひょろとして背が高い、2人目は天楽といい小太りで、3人目は天凛目鼻立ちがはっきりとしたいい男、4人目は天牧といい外見からは人の良さがみなぎっていた。
そんな個性の違う4人の坊主たちを、紹介された後、天祥は俺に言う。
「お主は自分が何者なのか、何処から来て何処へ行こうとしていたのか、本当にわからないのか?」
そんな天祥が俺に問いかけると、紹介された坊主たちは驚いた様に、お互い顔を見合せ、何事かをボソボソと話し合うのを感じながら、俺は困った表情を作り。
「本当にわからないのです…」
そう俺は答えた。
自分が何者か、何処から来て何処へ行こうとしていたのか、改めて聞いた天祥は。
「さようか…」
と言ってから更に。
「お主は自分が何者か、何処から来て何処へ行こうとしていたのか、それはおそらく天が、お主に与えた試練かもしれぬな。そして拙僧と出会ったのも天の思し召しかもしれぬ。お主、しばらくこの寺で暮らすがよい」
そう天祥は俺に言った。
これに俺は戸惑いながら。
「いいんですか?」
と、天祥に問いかけ、これに天祥は。
「かまわん、だが寺の仕事はしてもらうぞ、客人ではないのだ。居候となるが、寺の仕事はしてもらうぞ」
そう言い、俺は天祥に。
「ありがとうございます」
と、俺は礼を述べた。
俺が礼を述べた後、天祥はニコリと笑みを浮かべ。
「礼には及ばぬ」
そう言ってから天祥は、ひょろっと背が高い天仁の方に視線を移し。
「そういう事だ。寺での事をいろいろと教えて差し上げなさい」
そう天仁に言うと天仁は。
「わかりました」
そう言ってから更に続け。
「わかりましたが…この方を何とお呼びすればよろしいでしょうか?いろいろと教えるにしても名が無ければ呼ぶ時に困りますが…?」
そう天仁は天祥に問いかけ、これに天祥は。
「おおッ。そうじゃな。拙僧とした事がうっかりしていたわい…フム…」
そう言い、腕組みして俺の呼び名を考え始め、しばらくしてから天祥は。
「うん…そうじゃッ。お主は本日よりテンドウと名乗るがよい」
そう俺に言った。
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