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そして慣れた手つきで俺の服を上から順に脱がしていく。
「お前が見合いぶち壊してくれてよかったよ。」
「そう?」
「うん。結局あっちから断ってきたってことで、上司にも貸しが出来たし。何だっけ、忘れられない男がいるんだろ?彼女。」
「うん、まあね。」
あっという間に裸に剥かれ、首筋をきつく吸われた。
「それにさ。」
「うん。」
「俺が結婚してたら、お前、結局俺の一番になれなかっただろ。」
「そうだね。」
匠の身体に腕を回した。
胸の突起を舌でしつこくなぶられる。
だんだんと息が上がってくる。
そこが感じるように仕込んだのは、匠だった。
「ん…、んん…」
片方を指で捏ねられて、我慢が出来なくなる。
俺のはすぐに硬くなってしまい、匠の腿に擦りつけた。
「なあ。」
「ん?」
「今日帰るのか?」
柔らかく笑まれ、俺は息を詰める。
優しく微笑まれることに慣れていないからだ。
匠はいつだって少し意地の悪い笑いで俺を見ていた。
こんなふうに微笑まれたら、まるで自分が匠の一番みたいじゃないか…。
そっか。
俺はこの人の一番になったんだ。
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