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そんな俺を知ってか知らずか、眉間に皺をよせながら三島が口を開く。
「刺激的な仕事紹介してやるから、自分でもヤバいと思ってんなら明日ここに来い」
そう言って三島は蓮に小さな紙切れをさしだす。
そこには都内のどこぞかの料亭の住所が書かれていた。
「俺、こんなとこ入れるだけの金ないんだけど…」
蓮がそう言って肩をすくめるようにすると、三島は蓮の態度が少々気に障ったのか、より眉間の皺を深めて言った。
「大丈夫だ、金はすべて俺が出す。一食浮かせるつもりでくればいい」
「そうか。悪いな」
そう言って蓮はおどけた笑顔を三島に向ける。
それがカンに障ったのか、三島は、ではな、と言ってさっさと部屋を出ていってしまった。
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