君は。

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Nishijima side 目の前に現れた君は、あまりにも突然で。 離れた時間が長すぎて、逢いたかったはずなのに いざ目の前に現れるとどうすればいいのか分からなくなる。 …本当は君では、ないんだけど。 「…西島、くん?」 そう、僕を呼ぶ声。 「……泣いて、るの…?」 「え…うわっ、まじだ…」 いつの間にか、涙が出てた 「あ、そうだ! 私のオススメの場所、紹介してもいい?」 「オススメの、場所…?」 「そう。ついてきて!」 「え?」 「ほら、早く!」 その言葉も、手を引く仕草も。 その何もかもが、初めて出逢った日の君と同じで何がなんだか分からなくなる。 今目の前にいる君は、あの日の君…? そんな、ありもしない考えでさえ頭をよぎる。 僕が目の前にいる彼女を、君に重ねているのは、ただ彼女が、君と僕の始まりに似ていただけだったからなのかな。
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