最後のワガママ

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「良ければ私の家来ますか? 怪しいことは一切ナシで」 「怪しいこと?」 「ふふ、純粋なんですね、どうぞ」 小さな扉をくぐると、そこは微かに夕日が射す小さなスペースがあり、すぐに扉があった。 鍵を挿した女性は先に中へ入ると、小さなスリッパを差し出してくれた。 「ちょっと散らかってるけど上がって」 「ありがとう」 確かにそこは足の踏み場がかろうじてあるほどに本が積まれた空間が広がっていた。 いくつもの本棚があり、綺麗に整頓されてはいるものの、溢れ出した本が床のあちこちに積み上げられ、ちょっとできている空間にテーブルセットやベットが置かれている。
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