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「随分と賑やかだな。弟か?」
『いや、隣の家のガキと兄貴。腹減ったって騒いでるだけ』
「腹って・・・・マヒトが作るのか?」
『まあな。いっておくけど料理が趣味なわけじゃねえぞ』
「マヒトと料理って微妙にミスマッチでいい趣味だと思うけどな」
『勘弁してくれ』
呆れたようなマヒトの呟きに、おもわず声を上げて笑った。
電話の向こうでは賑やかな笑い声が響く。
笑顔の中で生活しているらしいマヒトは、なにを見つけたのだろうか。
「なあ、マヒト」
『ん?』
鈍く光る銀色のコインを翳して、燈路はふわりと微笑んだ。
「明日、会わないか?」
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