25人が本棚に入れています
本棚に追加
「さて、と・・・・」
燈路は辺りを見回しながら、小さく息を吐いた。
場所は見慣れた夜の街。
少し歩けば、馴染みの『JOJO』もある。
しかし、今日の自分はそこに足を踏み入れることはできないらしい。
花の金曜日ということで、街は普段より人通りが多い。
『街を歩け』
ひさしぶりのゲームに勝利したマヒトの要求がそれだった。
薄い笑みを浮かべながら、マヒトはさらに言った。
『一番最初に声を掛けてきたヤツに、ついていけ。その相手が、男だろうと女だろうと、だ』
言葉によっては、随分と物騒な要求だ。
そう言うと、マヒトはやっぱり見慣れた挑発的な眼で微かに笑った。
『刺激がほしいんだろ?』
本当に、とんでもないヤツだ。
最初のコメントを投稿しよう!