―Ⅰ― /爽やかイケメンボーイ執事

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やっとの思いで待ち合わせ場所に着いたアタシは、なんとか無事に司と合流することができた。 後ろ髪を引かれる思いはありつつ、今は無理にでも前を向くしかない。 「ここまで来れば大丈夫だ。こんな人が多い場所じゃ、さすがの兄貴も派手なことできないからな」 「うん」 ドヤ顔の司を見てると安心すると共に、何も知らないで過ごしていた昨日までの日々が懐かしく感じる。 とんでもないことになっちゃったな……。 まだ頭の中が整理しきれなくて、軽い目眩がする。 とりあえず、握りしめていた如月のハンカチをスカートのポケットにしまった。
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