春の陽射し

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『今日は暑いくらいだね?』 桂木さくら(かつらぎさくら)が言った。 『うん、クシュン!』 板谷かえで(いたやかえで)は、小さくクシャミをした。 『花粉症だっけ?』 『うん、辛い↓』 『いつから?』 『いにしえの彼方…』 『中二病かっ!笑』 さくらは、笑いながら言った。 さくらとかえでは、中学時代から続く女子高の同級生である。 『違うよ!中二病は、爆ぜろリアル、弾けろシナプス!だっけ?』 『あのさぁ、もう高校生になったんだから…女子力、上げようよ』 溜め息混じりにさくらが言った。 『リアルはなぁ、笑顔をくれないからなぁ…』 かえでは童顔で、まだあどけなさが残る顔立ちである。 『ほら、学校に着いたよ!』 『リアルが始まる…』
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