ACT.3 剣と弓

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「……何か用かい?」 何か妖かry…失敬。咲哉の顔を見るなりしかめ顔になる亭主。その辺りは置いておいてあげてください。 「旦那さん、旦那さん。怖い顔しないでくださいな。ほら!この剣、見覚えありませんか?」 気の良いご婦人、付き添い感謝します。デフォルト機能とは言え、助かります。 「ん…………。!これは!」 お?ご存じで?いや、知らなかったら困るんですけどね。 「…十年前にアーノルドにこさえてやった物じゃねぇか!何であんたが持ってるんだ?!アーノルドにあったのか?!」 取り敢えず首を振る咲哉。知りませんからね。何せ刺さっていただけですから。にしても、今回は反応が早かった。空気は読めるらしい。 「…そうか。ただ拾っただけなんだろうな。虫の知らせでヤツは死んだと聞いた。……だが、《運命》かもしれねぇな。」 虫の知らせって、風の便り並みにふわっとしてませんか?まぁ、十年も前で連絡もなければ大概は死んでますわな。しかし、《運命》とは新展開じゃないですか?……ちらちら咲哉を見ながらだと微妙に、信憑性薄れてますけど。そこは咲哉が悪いです、はい。 「…アーノルドの意志があんたを選んだのやもしれぬ。よし!あんたの為に何かこさえてやろう!金はいらねぇ!無いだろうしな!得意な武器を言ってくれ!何でも造ってやる!」 お?旦那、太っ腹!ええ、きっとこの世界(ゲーム)のお金はありません。……あ、咲哉が動いた。腕を動かし、何かジェスチャーで訴えていた。 「………弓か!器用なんだな!あい、わかった!ちぃとばかし時間がいるからな。今日はうちに泊まってけ!」 気前が宜しいですな、旦那!……と言うか、よくわかりましたね。……デフォルト機能なんだろうけど。ほら、お金ないから宿屋にも泊まれないだろうしね。 「エリーヤ、こいつに真っ当な服を用意してやんな!目立……ちはしねぇが、別の意味で目立つからな!それとカリムさん、連れてきてくれてありがとう。良かったら、街ん中でも案内してやってくれ。」
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