死体未満の俺達

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医者は呼んで10分もせずに来た。今どき、頭に丸くて光るあれを付けてくる医者なんて、絶滅したかと思っていた。 歯医者っぽい。 「……なんで君達、裸足なの?」 医者はまず、俺達の様子を見て驚いたのかそう言った。 そうだ。裸足なのは何故だ? この状況に何か関係あるのだろうか。 「俺達、死体未満な人間ですが犯人を探すまで死ねません!」 「そうだ。医者なら俺達を華麗に治しつつ元通りとかできるだろ」 「うーん。私も医者だ。世界の金林竹口と言えば、白のブラッグジャックと名高い医者だからねえ」 「それ名医者なの? ブラックじゃッグと一緒ってどの部分? 無免許? 多大な報酬?」 「両方。腕は普通」 両方+マイナス要素、かあ。絶対歯医者だ。 「とりあえず私も医者だ。成功しそうなやつしか助けない」 俺は睨んだ。射抜くようにまっすぐに医者を睨んだ。 「医者が逃げていいのか? 逃げないで戦うのが医者ってもんだろう」
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