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「裏使ってる」
戒斗は叶多の無言の問いに答えた。
陽に云った、手段は選ばない、というのは本当だったらしい。
「あたし、護身術をがんばる」
「なんだ?」
急に話題が変わって戒斗は呆れたように肩をすくめた。
「スクープされて、ファンから襲われても平気になりたいから。だって、“戒のカノジョ”があたしじゃないってやっぱりおかしい!」
戒斗は笑いだした。
「真剣なんだよ」
「真剣すぎて、教えないほうがいいって気がしてきた」
「どうして?」
「抱いてるときに逃げられたら困る」
「逃げないよ!」
思わず云ってしまってから叶多は大胆なことを口にしたと気づく。
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