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「そうしてくれ。二日お預け喰らったし」
戒斗が叶多の躰をすくった。
「それは戒斗が勝手に――」
「だからいまからやる」
「戒斗、まだ夕ご飯!」
「そうやって逃るんだよな。……そういや」
戒斗は中途半端に云い終わった。
叶多は嫌な予感がしておずおずと訊ねてみる。
「何?」
「いや、もう一つ、手錠があったなって」
「逃げないからっ」
急いで云ったものの、どちらにしろ叶多にとっては似たような結果になることは違いない。
お返しは絶対にする。
観念しながらも、叶多はそう誓うのだった。
-Will be continued in the Episode 12.-
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