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車内は、哲が独りでにやにやしていて、外のイルミネーションと相まってクリスマスっぽく浮かれた雰囲気が漂う。
「哲ちゃん、健朗さまが自分で自分の首を絞めるってどういうこと?」
「ただでさえ、いいとこの坊ちゃんらしくしてたのにさ、ますますその殻から抜けだせないとこに自分を置いてるからさ。戒斗から聞いた話じゃ、バンド仲間の間でも“坊ちゃん”してるらしいぜ」
不思議な縁だが、FATEのリーダーである戒斗と哲は知り合いらしい。
遠い親戚とかいう、いまだにぴんと来ない関係だ。
結礼は哲を覗きこむ。
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