第1章《魔王の双子》

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しばらくして、扉にノック音が響く 「わたしです…」 サタン様が声をかける前に 扉の向こうから落ち着いた低い声がする 魔王サタン 「嗚呼、入れ…」 扉が開くとアッラーフさんとヘルムさんが入ってきた… アッラーフ・ナビー=ナーガ 「お久しぶりですサタン様ご夫妻… 挙式からもうじき3日になるのに 魔女街(ウィッチタウン)にお見えにならないので どうしたのか心配になって来てみたら こう言うことでしたか まあ、わかってましたけど…」 アッラーフさんは部屋の真ん中のベット付近 まで来ると、バルコニーとコート掛けを 背にあたし達に向き直る 魔王サタン 「いつから、分かっていたんだ?」 アッラーフさんの両目には布がかかってるから 相変わらずその表情の全貌はわからない… アッラーフ・ナビー=ナーガ 「あの挙式前…招待状がわたしの手元に 届く前…あなた方を初めて占った時からですが…  あいにく商売道具の水晶は 魔女街(ウィッチタウン)に置いてきてますので…」 とまで言ったアッラーフさんは両目を隠していた 布を外して鼻と口につけなおすと 右手で布を微調整しながら 閉じていた目を開く… 両目の中に六芒星… アッラーフ・ナビー=ナーガ 「この両目を使って…占います… あ、これはわたしの自己満足のために やらせていただくので料金は頂きません…」 無料だなんて…アッラーフさん それで、本当にいいのかな…image=503051802.jpg
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