第1章《魔王の双子》

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魔王サタン 「っ…あ、嗚呼…」 サタン様がビクッとする彼が抱いてる ヘルダークスの顔がなんだか強張ってる… アッラーフ・ナビー=ナーガ 「なぜ…ニフテリザさん達のように この城を自由に行き来させないんですか? なぜ…彼女に黙ってるんです…?」 あたしは小首をかしげてる… 魔王サタン 「一人は、女ったらしのナルシストで もう一人は二重人格で裏人格が女好きの エロ悪魔だからだ…ったく…マスクをつけてるときは 忠誠的なのにマスクを外したら歯止めが効かなくなる… 奴らを我が妃に近づけたくないのだ だから、奴らには悪魔街(デビルズタウン)の 見張りと巡回をお願いしている… ナルシストのジャミールには 魔大通り(デビルズグランデルート)を… マスクのエロ悪魔、トルミロスには悪魔街の 裏路地(ザートストリート)を見てもらってるんだ…」 マスクをした二重人格のヒトと… ナルシストな女ったらし…なにそれ恐い… アッラーフ・ナビー=ナーガ 「なるほど…まあ、わかってましたけど…」 へ…!? 魔王サタン 「お前…私に鎌をかけたのか…!」 サタン様が少しだけ声をあらげたけど 抱いてるヘルダークスに視線を落としてその顔を 見ると泣かせないようにいつもの表情に戻る… アッラーフ・ナビー=ナーガ 「ええ…白状させてみました… だめですよ、愛しの奥様に黙ってたら 彼女はとてもいい奥さんです 大事にしてあげてください…」 アッラーフさんはあたしに顔を向ける アッラーフ・ナビー=ナーガ 「あまり…長居してもあれなのでわたしは 魔女街(ウィッチタウン)に帰ります…それでは…」 アッラーフさんはあたし達全員に 丁寧に頭を下げると部屋から出ていく…
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