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魔王サタン
「っ…あ、嗚呼…」
サタン様がビクッとする彼が抱いてる
ヘルダークスの顔がなんだか強張ってる…
アッラーフ・ナビー=ナーガ
「なぜ…ニフテリザさん達のように
この城を自由に行き来させないんですか?
なぜ…彼女に黙ってるんです…?」
あたしは小首をかしげてる…
魔王サタン
「一人は、女ったらしのナルシストで
もう一人は二重人格で裏人格が女好きの
エロ悪魔だからだ…ったく…マスクをつけてるときは
忠誠的なのにマスクを外したら歯止めが効かなくなる…
奴らを我が妃に近づけたくないのだ
だから、奴らには悪魔街(デビルズタウン)の
見張りと巡回をお願いしている…
ナルシストのジャミールには
魔大通り(デビルズグランデルート)を…
マスクのエロ悪魔、トルミロスには悪魔街の
裏路地(ザートストリート)を見てもらってるんだ…」
マスクをした二重人格のヒトと…
ナルシストな女ったらし…なにそれ恐い…
アッラーフ・ナビー=ナーガ
「なるほど…まあ、わかってましたけど…」
へ…!?
魔王サタン
「お前…私に鎌をかけたのか…!」
サタン様が少しだけ声をあらげたけど
抱いてるヘルダークスに視線を落としてその顔を
見ると泣かせないようにいつもの表情に戻る…
アッラーフ・ナビー=ナーガ
「ええ…白状させてみました…
だめですよ、愛しの奥様に黙ってたら
彼女はとてもいい奥さんです
大事にしてあげてください…」
アッラーフさんはあたしに顔を向ける
アッラーフ・ナビー=ナーガ
「あまり…長居してもあれなのでわたしは
魔女街(ウィッチタウン)に帰ります…それでは…」
アッラーフさんはあたし達全員に
丁寧に頭を下げると部屋から出ていく…
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