第1章《魔王の双子》

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あたし (魅咲 碧李亞) 「それは…?」 あたしはトレーの上に乗ってる 器に視線を向ける 魔王サタン 「嗚呼…これは魔界野菜(ヘルヴェジタブル)の スープだアグノスが作った」 アグノスさんの料理は美味しいのよね… あたしは再び起き上がろうとする 魔王サタン 「だ、だめだ…まだ起きるな…」 あたしはサタン様に動きを止められた… 渋々また寝そべるあたし するとサタン様はあたしの頭を優しく持ち上げて その下にクッションを重ねてくれた そのおかげで力を入れずに 上体を起こした状態になる… 魔王サタン 「自分で…食べれるか…?」 サタン様はあたしを心配そうに見つめて来た あたし (魅咲 碧李亞) 「…はい、手ぐらいは動かせます…」 自分の声にはりがなくて少し不安になる 魔王サタン 「…すまない、お前に負担をかけたな 我が子を…しかも立て続けに二人産んだのだ… 体力をそうとう削ってるはずだからな…ほら…」 サタン様はあたしの手に器を持たせてくれた 暖かい…しかも良い香り… あたしはその器を膝の上に乗せる サタン様は次にスプーンを握らせてくれた これ…この世界ではなんて言うんだっけ… 魔王サタン 「どうした?スフィスを見つめて…」 スフィス…
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