0人が本棚に入れています
本棚に追加
「飴?」
「ん、飴。俺もたまに口寂しくなると
飴舐めんの、だから君にも」
ニカッと笑って先輩はまたズボンのポケットに手を入れ
新しい飴を取り出した。
その光景がなんだか可笑しくて俺はつい笑ってしまった
「口寂しくて飴舐めるとか、餓鬼かよお前(笑)」
俺がケラケラ笑うと先輩はきょとんとした顔をした
「ンだよ...」
「初めて見た!君が笑ってるとこ、っていっても
今朝会ったばっかだけどね( 笑 )」
やっぱ気づいてたのかよ...、
「てか、朝は悪かった...怒鳴ったりして、」
「大丈夫。あれは俺が悪いんだし」
先輩はそういうと今度はふにゃっとした笑顔で
「俺の方こそゴメンね」と言い出した。
なんでこいつが謝んのか俺には分からない。
少しの間、沈黙が流れた。
それを取り払うかのように俺は口を開けた。
最初のコメントを投稿しよう!