①彼女は俺の××。

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「葉瑠ちゃんの顔が見たいんだけどな」 …だめ。だめよ。 楢崎くんのペースに流されちゃだめ。 「葉瑠ちゃんが可愛すぎていじめたくなるんだよ」 振り向いちゃだめ。 意地から抜け出せず、膝に顎を突いたまま無言を貫くと、不意に彼の声が聞こえなくなった。 音のない時間がバスルームに充満して、次第に不安が押し寄せる。 …どうしよう。 ちょっとムキになりすぎたのかもしれない。 口を閉ざしてしまった彼のことが気になって、おそるおそる後ろを振り返ると、 「やっとこっち見た」 彼は待っていたかのように、フッと口角を上げた。
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