①彼女は俺の××。

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仕事を終えて待ち合わせの駅で待っていると、少し遅れて来た彼が『部長に捕まりそうになった』と苦笑しながら謝っていたことを思い出す。 彼がお洒落なディナーを予約してくれていて、その日はとっても甘い夜だったけれど、その背景にはそんなやりとりがあったなんて。 しょんぼりする部長さんが頭に過って、申し訳なかったな…と心の中で部長さんに謝罪する。 「大事な用事かぁ…。 やっぱり彼女なのかな? もし発覚したら悲鳴ものだよ」 …悲鳴。 「みんな絶叫するだろうね」 …ぜ、絶叫……。 その光景を想像して、ごくりと息を呑む。
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