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彼と一緒に住み始めてから、結構時間は経っているはずなのにいまだに彼との甘い時間は慣れそうにない。
彼は私の俊敏さにぷっと吹きだすように笑っていたけれど、もう彼が嬉しそうならいいやと心の中で息を吐く。
脱衣所で一呼吸吐くと、気を取り直してバスルームに飛び込んだ。
疲れを取るように全身をくまなく洗い流すと、乳白色をしたミルキーバスに身体を沈めた。
髪をまとめてうなじを出して、ふぅっと深呼吸する。
そのまま肩までお湯につかると、ぼんやりと天井を見上げた。
幸せ……。
大好きな人がそばにいてくれる。
同じ気持ちでいてくれるって、奇跡だよね。
彼が私に幸せをたくさんくれるように、私もこれからいっぱい返していきたい。
ふふっと微笑んで、ちゃぷりと音を立てながら、浴槽で白いお湯を腕にかけていると、突然、入口の扉が開いた。
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