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「もう何もしないよ。
だからこっちおいで」
「……」
その手には乗らないもん。
いつも彼の誘惑に負けちゃう私だけれど、今日は違うんだから。
「俺が悪かったよ。からかってごめんね」
ぷぃっと、彼に背中を向けた姿勢を貫く。
「はーる。はーるちゃん」
彼の愉快な声が降ってくる。
構ってほしさに、ちゃん付けする呼び方が不覚にも可愛いだなんて、そう思ってしまったことは秘密だ。
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