①彼女は俺の××。

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「もう何もしないよ。 だからこっちおいで」 「……」 その手には乗らないもん。 いつも彼の誘惑に負けちゃう私だけれど、今日は違うんだから。 「俺が悪かったよ。からかってごめんね」 ぷぃっと、彼に背中を向けた姿勢を貫く。 「はーる。はーるちゃん」 彼の愉快な声が降ってくる。 構ってほしさに、ちゃん付けする呼び方が不覚にも可愛いだなんて、そう思ってしまったことは秘密だ。
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