第1章

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雷禅一行 早朝に 屋敷を出立 同じ頃 陰陽寮の頭 陰陽師二名 率いて 正親門にて 結界の準備中 同行した 侍五名 急に 皆 背筋が寒くなり 辺りを伺うと 正親門の上から あの黒い流動体(黒魔)が 流れるように 侍たちに 襲いかかりました。 二人は 太刀を抜き 寄せ付けないように 振り回し また 二人は 一瞬にして 飲み込まれ あとの一人は 蛇に睨まれた蛙のごとく 動けず 敵に飲み込まれ そこへ 陰陽師たち なにやら呪文を 呟くや 壁のような物を 何枚も何枚も 出現させて 黒い流動体を 囲みの中に 閉じ込めました。 陰陽寮の頭「これでは不完全じゃ」と 自ら印を結び なにやら その囲いに 結界を張り ひと安心したのも つかの間 正親門から あの黒い流動体とは 違う 猫くらいの大きさの獣? もののけが 多数 その囲みへ 近づき 地面を掘っています。 陰陽師たち 呆然と 見ているわけではなく 自分達の出せる限りの 式神(小さな武人の型紙)を そいつらに 放ち 応戦  しかし 囲みの下から 出てきた 黒い流動体(黒魔)が 再び 現れて 式神軍を 飲み込みはじめ 陰陽寮の頭「爆炎舞翔」の掛け声 と 共に 大型の式を 飛ばしました。 赤く燃える式神が 敵の黒い獣たちを 焼き払いつつ 動けない侍たちを 引きずり 後退させ 爆炎舞翔 の 式 小さな奴らを 燃やしていますが 黒魔(流動体)が 式の足元に きて またもや 形勢逆転 赤い式が みるみる 黒魔に 飲み込まれていきます。
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