第1章

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ついに 雷禅一行は、正親門を抜けて扇川原へ 足を踏み出しました。 「この前は狸の坊さんだったけど、今度はなんだろね、大将」と 子供らしい 力童丸の問いに 「さてのー?黒い物なんだろうが検討もつかぬわ」と呑気に会話する雷禅たち 門の先 右手には山へと続く森林が 木々を鬱蒼と繁らせていて。 左手奥には 一筋の川が流れています。 この山と川筋が大きな扇の形をしていることから 扇川原と呼ばれている この川原についたら 空気が何やら変わったようで。 「御大将、何やら仕掛けてきそうですな」 みな身構えた その時 川筋から何本もの黒い紐。。。いや蛇が 這い出しては こちらへ向かって来ます。 「来たなあ」と力童丸 白銀の鎚 白夜を構えるや  黒い蛇たちに殴りかかりました。 しかし 蛇たち 口から黒い霧を噴射して、力童丸を攻撃。 なんとか力童丸 白夜もて難を逃れるが。 なかなか敵を倒せません。 「力童、山刀で切り裂いた方が早いぞ」 雷禅言うや。名刀雷丸を抜くや黒い蛇を切り払い出します。 また弓月丸も 矢を放つのではなく 神弓 月光を振って蛇たちを。凪ぎ払っています。 美鈴御前もまた 守り刀で力童丸のそばで 小太刀のごとく敵を切り払っています。 だが黒い蛇たち 切られながらも 黒い霧を吐き出して辺りを夕闇の暗さにして行きます。 「弓月よ これは鏑矢でこの霧を。。」 と雷禅の言葉受ける前から 弓月丸も同じ事考えていて 後方へ飛び出すや 矢を上空へ弧を描くように放ちました。 ひょろひょろひょろーーーと 雷禅たちを覆っていた黒い霧を。粉砕して 神弓から放たれた矢は 鏑矢と同じ効力をもって 敵の黒い霧を雲散霧消 消し飛ばしました。 しかし 雷禅たちの足元には 猫ぐらいの大きさの 黒い鼠が 多数 出現していて。。。  
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