3人が本棚に入れています
本棚に追加
まるで滝のような靴音。
新橋の駅は、今日もサラリーマン達を吐き出して。
その流れにオレも乗っかって行く。
オレは内装工をやっている。
作業も営業もやらせる小さな会社だ。
でも、やりがいは感じている。
目に見える結果が、オレは好きだから。
背広にネクタイ、それにヘルメット。最近のオレのお決まりのスタイル。
その日の朝の立ち会いで、作業説明を作業員に伝え。
大まかな作業工程と、外部工器の手配、道路使用許可などを、元請けさんと相談した。
大方の作業を見届けた後は、二人の作業員に、昼飯をおごって、今度は営業に出かけた。
小伝馬町にある。やはり小さな建築会社だ。
殆ど大きな建設工事はやらないものの、不動産管理の物件も持っていて、たまに自分の会社にも仕事をくれる。
別に、今日仕事を貰いに来た訳ではなく、ただの挨拶。ぼちぼち顔を見せることで、オレの事を覚えておいてもらう。仕事を貰うのは、その後だ。
担当者と世間話や、ちょっとした近況報告などをした後、社に戻る。
最初のコメントを投稿しよう!