第三話 スケープゴート(贖罪のヤギ)

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落ちぶれた大人になって、何年してからだっだろう。 あいつと予期せず出逢ってしまったのは。 「野良猫?」 だったら良いなと思って言った。 面倒は御免だったから。 「お前、名前は?」 「……」 あいつは、初対面こそ不愛想だった。 でも、俺の怪我を本当に心配してくれた。 勿論、悪い気しなかった。
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