女子会

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三月に入り、学年末に向けて学校も慌ただしくなってきた。 四月からは休みに入る真琴と、この三月で任期が切れてしまう臨時講師の理子の送別会をしようということで、久しぶりに女子会が行われたのは、明日から高校入試が始まるという日だった。 この理子も、古庄に想いを寄せていた一人だ。 若さに任せて、なりふり構わず古庄にアプローチしていたけれども、それからどうなったのか……。真琴も女友達も、それを訊き出す機会はなかった。 相変わらず、理子はハッとするほどの可愛らしさで、その顔に見合った可愛らしい洋服に小柄な身を包み、女子会をするレストランに姿を現した。 こんな理子だったら、どんな男性でも彼女にしたいと思うだろう。理子がどんな風に古庄のことが好きなのかは、話をしたことはないが、相手が古庄でなければ、叶わない想いを抱えて辛い思いをすることなく、もっと幸せになれるのに…と、真琴は思わずにはいられない。 けれども、古庄の子を宿す真琴が、そこに口出ししてしまうのは憚られた。 それでなくとも、真実を打ち明けられず裏切っている気がして、理子の顔を見るたびに、真琴はいつも後ろめたいような気持ちになった。
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