変わらない愛

10/34
前へ
/34ページ
次へ
『…ああ』 「そっかー。頑張れよ! 応援してるからな!」 『なぁ……嫌いになってもらうにはどうしたらいいんだろうな…?』 「…は?」 『…憎んでもらうには…どうしたらいい?』 怜斗の声に覇気がなかった。 絞り出すようなその声を聞いて、なんだか胸さわぎを覚えたけれど、特に深く考えなかった。 だから、些細な怜斗の変化に気づくことができなかった。 「お前プロポーズすんだろ? 何不吉なこと聞いてんだよ」   『…知り合いの話』 今思い返せば、この時、もっと怜斗の話を聞いてあげればよかったと心底思う。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

717人が本棚に入れています
本棚に追加