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「健くん、どうしたの?
留守番電話にそんな大きな声なんか出しちゃって」
隣では、恋人の唯がクスクスと口元を隠しながら笑っている。
「いや……親友から久しぶりの電話だったんだけど、彼女にプロポーズするって報告があって。
めちゃくちゃ嬉しくて、無意識に喜びが声に出てたわ。
驚かせてごめん」
「えっ、結婚!?
友達って……同い年だよね?」
「うん。高校からの付き合いだよ。
今は東京の私大に在学中」
「すごい……。だって私たち、ついこの間まで高校生だったんだよ?
まだ社会的にも自立できていないのに……結婚だなんて、びっくり…」
「自立できていないとか、あいつにはそういう発想がないんだよ。
年齢や世間体とか関係なく、好きだから結婚するっていう直球思考だからさ。
彼女への溺愛ぶりも凄まじいよ。
唯が見たら引くかも。
でも、真っすぐですっごくいい奴なんだ。
今度紹介するよ」
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