第九話 事故

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もう、起きようと思って体を起こすと、慶子が俺の手を掴んで体重をかけた。 「起きちゃうの?」 「触んな、いきなり!」 思わず、警戒してまた強く言ってしまって罪悪感を覚える。 慶子は俺の胸に抱き付いて来た。 いや、ここは強く言って正解だ。 完全にじゃれついて来ている。 「もうちょっと、一緒に寝てたいの」 「やめろって、引っ付くな」 無邪気な笑顔で、離れず俺の肩を揺さぶる。 俺の心も揺れていた。 どこまで、何を、慶子にして良い。 キスだってしたい。 胸だって、揉みたい。 ハダカだって見たい。 『このまま一緒に寝てたら、我慢なんて出来ねえっつぅのぉお』 「襲っちまうぞ……」 冗談っぽく、結構本気で言った。 「いいよ。私、強いですから」 どういう意味だよ。 そう思いながら、慶子の腕を捩って仰向けに組伏せてキスをした。 慶子の唇を強引に重ねて、唇に舌を挿し入れながらか、ゆっくり首筋に唇を下して舐めついた。
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