6 ヴォズネセーニエ教会

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モスクワにある数々の世界遺産のひとつ、ヴォズネセーニエ教会。 コローメンスコエという地区にある。 この一画はヴォズネセーニエ教会をほぼ真ん中にして、公園として整備されている。 公園内はこの教会以外にも歴史的な建造物がたくさんあり、その多くは木造である。 公園なだけあって、緑溢れる清々しい場所だった。 快晴で、その日も暑くなりそうだったので、入り口となる門の前にあったカッサでミネラルウォーターのボトルを購入しておく。 木造の門を潜ったところから公園が始まる。 それまで見て来たもの達とは趣きが異なり、安らかで素朴な雰囲気で、落ち着く感じ。木造で緑豊かなことに加え、建物は建ち並ぶわけでなく、点在していて空間が広く感じられる。 家内は買い物に出掛け、ここには娘と二人だけで赴いた。 赤の広場からメトロで20分くらい。公園入り口まではメトロ駅から1km弱程度だっただろうか。 駅をから出るとすぐに並木があり、木陰の中、手を繋いでゆっくり歩いてきた。 とても良い雰囲気で、早朝だったので観光客も殆どいない。 有料入場の箇所がまだ開館していない時間帯だったので当然かもしれない。 近所の住人だろうか、犬の散歩に来ている人やジョギングをする人などが、数人いるばかり。 このコローメンスコエは、私にとってこの旅行中で最も好ましく感じらた場所となった。 人影は少なく、晴れ渡った空とそれに照らされる緑、その中に白く尖塔を持つ教会。 いいかげん玉ねぎ型の屋根に飽き飽きしていたところに、ヴォズネセーニエ教会のトンガリ屋根は新鮮に思えた。 穏やかな気分にしてくれ場所だった。
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